手術をしたところの傷跡を、普通の切り傷とは分け「術創」と言います。
この術創ですが、体的には、深い切り傷なので、時には固くなってしまうこともあります。
固さとともに、妙な突っ張り感も生まれますが、この突っ張り感や固さが減ると、違和感を感じることが少なくなり、また見た目も柔らかくなってきます。
通常ではなし得ないことではありますが、肌と相性が良いエネルギーは、使うエネルギーを少し変えることで皮下組織にも好ましい効果が生まれます。
切れ味の良い刃物で切った傷が思ったよりも治りが早く綺麗になる経験をされた方も多いと思います。
切り傷は元々隣り合った細胞がすぐそばに来てくれると、綺麗に戻っていくのですが、それが大きくずれてしまうと、混乱が生じます。
隣が違う細胞になり、馴染めないから どうにかしようと頑張って、細胞と細胞の間に余分な動きが生じます。
それが固さや突っ張り感などの違和感の元になっているのです。
ですが、肌の深部のそうした歪みができるだけ穏やかになるように、近しい細胞同士が、できるだけ近づいていけるようなサポートをしていくと変わってきます。
内部が大きく動いていると、改善にはそれなりの時間が必要ですが、初回だけでも穏やかさは感じることができます。
施術では、そっと触れます。傷痕改善のために、ゴリゴリと強く押すことは必要ないのでいたしません。
優しく触れてエネルギーを流し、動きを促す必要が出てきた時だけ、ごく軽い圧をかけて、小さく小さく 揺さ振ります。
すると、何かがするりと動くような感じで、固さが抜けて自然と緩んできます。
一気に大きく変わるのは、傷がついてから日が浅いとき。
10年以上前の傷の場合は、その動きは僅かずつではありますが、変化は必ず生まれます。