会社や、学校などで先生が、
「自分のことは、自分が一番よく知っていると思う人 手をあげて!」
そう言ったら、どうなるでしょうか?
かなりの方が、手を上げてくださるような気がしますよね。
ところで、あなたはどうでしたか?
ここで、普段の私の事をほんの少し話しますね。
私は、仕事柄ということもあるのですが、普段から気持ちを、できるだけ表に出し過ぎないように気をつけています。
自分では、結構良く出来ていると思っているのですが、身内や親しい人を含め、何人かに聞いてみたら「え? ばれていないと思ってるんですか?」「結構表情に出でますよ」と、良く言われます。
一人だと勘違いということもあるでしょうが、数人に同じことを言われたら、もう、それは事実であり、そうだと思うしかないですよね。
だから、それから、しばらくの間、表情筋の動きを内側から観察してみて、思いもしないところで、動いているのを知ってから「ああ、本当にそうだったんだ」と気がつくことができました。
「なんで、そうなったんだろう」と、じっくりと考えてみたのですが、自分のことは、自分の視点のみ、つまり、自分で把握しやすい、とても見やすいセンサーしか使わずに、見ているから、そう思えたんですね。
だから、外側から見た自分のこと、そう、外部の人が自分を見たときの感じ方って、全然わからなかったんです。
もちろん、表情筋を探るような、それまでと異なったセンサーを持つことで、色々と感度は良くなってくると思います。
でも、それが必要なことに気が付けるか否かは、私のような経験がないとなかなか難しいでしょうね。
私も、表情筋に注意することができるくらいで、それ以外はどうしたらいいのか、何が必要なのかは、まだまだ見当がつきません。
さて、そろそろ話しを戻しますね。
では、最初の質問に戻ります。
自分のことを一番よく知っているのは誰でしょうか?
私は先の経験によって、私の周りにいる全ての人なんだなとわかりました。
あなたはどうですか?
「本当に?」 とまだ思っていますか?
では、一つの例をとってみてみますね。
人物の絵を描くのが簡単に出来る知人がいたとします。
本人にとっては、サラサラと、まるで文字を書くように出来るので、ごく普通のこと。
でも、私みたいな、人物が上手く描けない人からしたら、それだけでかなり凄いこと。
しかし、ご本人が「それほど特別な能力ではない」と、思い込んでいたとしたら、その力に気がつくことができるでしょうか?
もし、ごくごく普通だと思っていたら。
もし、もっと上手い人がいるから、全然たいしたことはないと思っていたら。
もし、もっと上手くなりたいので、これくらいでは何も言えないと思っていたら。
出来た絵をみて、誰もがわかるほどの、その能力を自分ですんなりと認めることができるでしょうか?
自分のことを、自分が一番良く知っていると思っていても、ごくごく普通にできることは(謙遜なのか、なんなのか良くわかりませんが)気持ちの上から、どうしても外してしまうことが多いようです。
謙虚な人ほど、その罠に陥りがちです。
他人からみたら「それは得意なことでしょ」
そういうことほど、本人にとっては、ごく当たり前に出来ることなので、どうも普通だと思い込んでしまうようです。
だから、もし、今の自分には、本当に何にもないと、自分だけで思っていても、他人からみたらきっと何かあります。
わからなかったら、自分のことを聞けばいいんです。
「私の苦手なことと、得意なことを、それぞれ3つ教えてもらえますか?」と
そうして何人かに聞いたものを、集めてみると、偏りが出てくるのに気がつくと思います。
もし、絵が上手だねと いうお言葉をいただいたら、他人からは上手に見えるんです。
自分では全然そう思っていなくても、外からは、十分そう感じられているんです。
それが、本人の持っているもの。
今ある能力です。
私には何もないと、悩んでいると、ずっとわからないまま。
ないからと、卑下していると、心がくたびれてしまいます。
不安に思う気持ちが、心と体を固くしてしまいます。
だから、もし、自分には何もないと思いこんでいたら、周囲の方に聞いてみてくださいね。
もし、たったこれしかないと思いこんでいたら、是非聞いてみてくださいね。
あなたが、知人や友人を凄いなと思うところがあるように、外から見ると、同じように思わているものが、結構あります。
それを教えていただき、理解ができると、不安に思うような気持ちがだんだん小さくなります。
すると、自分自身を信じられるようになり、次第に体も緩み、暖かさがどんどん戻ってきます。
体が緩み、ご飯が美味しくたべられるようになると、心も体も元気になり、日々が明るく感じやすくなります。
もし、そんなことがあったらいいなと思ったら、自分のことを、周りの人に聞いてみてくださいね!
追伸:
お友達同士や、知人同士でやりあいっこするのも、「そうだったんだね」と、あれこれ会話が弾み、とっても楽しいですよ。