マイ ルールの功罪

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拘束具(こうそくぐ)って書くと、なんか怖いな〜 と思うのは私だけでしょうか?

拘束だけで、もう嫌な気持ちがするのに、そのための専用の道具ということならば、できるだけ避けたいなと思ってしまいますよね。

こだわり。

漢字で書くと、拘りです。 拘束の拘の字が入っています。

漢字を誰がどうやって決めたのか、私はよく知りませんが、書きやすいようにと、妙に優しすぎる字にされていない場合、よく考えられているなと思うことが多いです。

拘りも、なにかを拘束していると思うと、一体それは何を締め付けているのか気になります。

ずいぶん昔のことですが、とあるテレビ番組で、お客様が少なくて、どんどん先細りになっているラーメン店の店主が、起死回生を図るために、お店を立て直す専属のプロの指導を受けるというようなものを見たことがあります。

いつの時代も同じような番組があるので、もしかしたら近いものを見たことがある人もいそうですね。

私が見たそのときの番組の中では、だいぶ薄くなった記憶での話ですが、白濁スープを作るのに、店主ならではの拘りで、グツグツ音がするほどに煮立つ状態でスープを作っていたのですが、こうしないと美味しいものができないという思いから、ひたすら グツグツ、グツグツを繰り返していました。

料理が好きな方は、え? と思ったかもしれませんが、私もそう思いました。
素材を水から、できるだけゆっくり炊き上げると、ある一定の温度になれば、沸騰してグツグツ言わせなくても、結構良い出汁(だし)が出ます。

和風出汁(だし)を取るときに、昆布などは沸騰する前に、えぐさが滲み出る前に、さっとお湯から引き上げてしまいますよね。
あんな感じだと思っていただけると、わかりやすいかもしれません。

美味しい白湯(ぱいたん)スープを作るときには、最後に強火でクツクツと煮込むようにすると、濁りがでてくるので、店主は、もしかしたら、この部分が強い印象として残っていて、こここそが大切なものと思って、拘りが始まったのかもしれませんね。

一度でも澄んだスープから、白湯に変化させたことがある人は、きっとそうそう思われると思うのですが、劇的に変わっていくそれは、強く感じやすくもあり、何かの拍子に 店主がこここそがと 思いこんでしまうのは、ある程度理解ができるような気がします。

ただ、そこに至る道を外してしまうと、大きな違いが出ます。
水から一気に強火でグツグツだと、たんぱく質が一気に凝固してしまうので、うま味がスープに出にくくなり、たとえ見た目が白くなっていても美味しいものではありません。

上手くいかない理由がわかれば補正もできるでしょうが、お客様が少ないのは、グツグツが足りないからだと、妙な形にボタンを掛け違えてしまうと、グツグツ、グツグツとひたすら強火で続けることになり、ガス代と時間がどんどんかさむことになります。

番組の中でも、なんでそんな作り方をするんだと、立て直しのプロから、もの凄い叱責を受けていましたが、当の本人はいたって真面目に、こうしないと美味しいものができないだろうと睨み付ける状態でいました。

特にラーメンの美味しさについては、スープの好みもいろいろあるので、ある程度の差はでるでしょうが、お客様の減少具合がその時の味が良いかどうかを実直に物語っていました。

ただ、店主ご本人は、グツグツが足りないからだとの思いを強めるばかりで、味に繋がらないまま、毎日が過ぎていったのです。

これ、テレビをみて、第三者的視点でいると、なんでわからないんだろうと思うでしょうね。
番組の編成として、誰にもわかりやすくするために、説明もいれて組み立てているので、絶対にそう感じるとおもいます。
ただただ、他人事で大変だな、早く店主もわかればいいのにと思っていたり、自分には関係ないから面白いなと思って見ていると、気が楽ですが、もしかしたら自分も同じようなことをしているかもと思うとぞっとしてしまいます。

今自分が思っている、小さなものから大きなものまである、自分なりの拘り(こだわり)。
一体どんなものがありますか?

その拘りはどこで身につけたものですか?

何かで学んだものでしょうか?

誰かに教えていただいたものでしょうか?

対象と、方法は本当に、正確に合っていますか?

間違ったものの見方をしていたりすることはありませんか?

一歩、いや、数歩。 できたら ぐっと俯瞰して、第三者的な視線でみても確実にピタッと合っているものでしょうか?

いつの間にか身についた、自分の拘り(こだわり)

拘りは、本当の意味で、役に立つことに繋がれば良いものだと、私は思っています。
でも、小さな、ボタンの掛け違いが、ほんの少しでもあったなら、できるだけ早期に改善をしていきたいとも同時に思っています。

今、自分が持っている拘りが、本当に正しいものか。
また、もっと良いものがあるのではないか。

そんな視点で、時々見返すだけでも、余分なことが減って、前向きに進めるような気がしています。

あなたの拘り。
私の拘り。

拘りの原点や、拘りのポイントは 一体どこにあるのでしょうか?

同じ頑張るなら、自分も、関わってくれた方も、みんなが幸せになれるようにしていけたらいいなと私は思っています。

だから、私も、もう一度自分の拘りポイントを見つめ直してみますね。

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