手製の施術ベッドが、実に睡眠薬のようだった・・・・・・

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プロショップでも市販品で買えるのは、マッサージ系やカイロ系のベッドばかりです。
固定ベッッド

それぞれに、様々な工夫が凝らされており、とてもよくできたものですが、Hidamariの施術にピッタリ合い、気に入るようなものは、なかなか見当たりません。
 
私は、もうずいぶん昔のことになりますが、お客様のイメージをお聞きし具現化する、全くゼロからの内装設計や、現場の施工管理をしていた時代があります。 
 
ご希望によっては、その場と使いかたにあった特注家具のデザインも行い、木工専門の家具屋さんに製造を委託し作り上げることも。  特注品は、置き家具タイプの重役室や社長室向けの収納庫や、壁一面の造作家具、その場の雰囲気を作るのに必要な魅せるためのテーブル、テレビ会議用の変形可能なテーブル、特殊業務用機材が収納されて、使いたい時にでてくる机などをデザインして納品してきました。
そんな経歴があるので、見当たらないなら、イライラしながらずっと探し続けるよりも、必要なもののデザインをパッと行うのが一番の近道で、手先がそこそこ器用なために、自分で作ると、いろいろな面で納得が出来る仕上がりになります。
 
これまでタイミング的に、なかなかベッドを作れない時期が続いていたのですが、今までとは違う樹種のが良いのかもしれない、作るなら今だと強く感じたので、改めてデザインをして、一気に自分で作ってみました。
 
  
手製とはいっても、マット + マットを支える台部分 + 脚部分 というベッドとしてはごく一般的な構成です。
 
 
< マットのこと >
  
私の施術は軽く触れるか、さする程度の圧なのでご本人の体重以上の負荷がかかりません。
マッサージベッドのマットの場合、本人の体重 + マッサージ師からの圧 をしっかり支えなければならないので、寝心地よりも耐圧性能が重要になります。
でも、私の施術は圧がほとんどないくらい、とっても軽いので、耐圧優先ではなく、寝心地優先で評価の高い良質なマットから選ぶことができます。
 
体と心が緩むには、リラックスが一番大切な要素。
だから、体に触れる側のマットはとにかく心地良いものにしたいと思いました。
 
 
そこで、どのマットが一番いいのだろうかと評価を調べまくりました。
店頭にも出向き、説明を聞いたり、実際に寝てあれこれ試しまくってみました。
そうして、妙な熱のこもりがおきにくく、体重をうまく分散してくれて、背骨や骨盤の変異が少ないなと、体で感じたエアウィーヴを採用しました。
匂いもつきにくいところも、なんかいいなーと思えたポイントです。
 
選んだのは、マットのみで心地好さを作ってくれるという、7cmの厚みがある 四季布団。 このネーミングは、いつも、正直どうなのかなーと思ってしまうのですが、抑揚をつけずに しきぶとん と口に出すと、敷布団とも聞こえなくもないので、まあ、よしとしています(笑)
 
この四季布団は寝具なので、基準サイズの横幅が結構あって100cm。
寝具としては、寝相が悪くても布団からはみ出すことなく、とても気持ちがよいサイズですが、そのままだと、真ん中に寝た方に私の手が届かなくなります。
そこで、手がとても届きやすい理想の70cmに詰めるように依頼をしたのですが、なにしろ寝具ということで、そこまでは詰められないとのお話で、最小設定の80cm幅にしてもらいました。
 
はい。 そうです、この段階でもう特注です。 
お値段にもしっかり反映されます(笑)
 
さらに、身長が190cmの人でも、足がはみ出ないようにと、長さを210cmと、普通よりも少し長くしてあります。 この210cmは標準設定の中にある、ロングサイズと同じ長さで、人の体を基準にして考えると、大体自然と合うものなんだなーと改めて思いました。
マッサージベッドや寝具では、なかなかない縦と横の長さの組み合わせですが、実際に寝てみると、変なストレスがなくて、とてもいい感じです!
 
仕上がりまでには、結構な日数が必要でしたが、良いものが出来上がりました。
 
 
身長の高い方が来てくださったときに、この長さについて「どこに行っても足が飛び出ちゃうけど、これは落ち着けました!」と言っていただけましたので、安心してご利用いただけます⭐︎
 
 
 
< マットを支える台部分のこと >
 
 
さて、マットは、一般的な評価も高く、一流ホテルへの導入実績も多数ある、心地好さ満点のエアウィーヴです。
 
  
でも マットを支える台部分 も実は寝心地に大きな影響があるんですよ。
 
マットの下が冷たい鉄板や、厚みのあるガラスだと、なんとなく痛そうですよね。
硬さもそうですが、実は熱。
料理したてのフライパンが熱いと、近くにいるだけで熱かったり、体温よりもぐっと温度が低いときには、熱をスイスイと奪っていきます。
会社や家で、窓際にいるとガラスを通じて、冬はしんしんと寒かったり、夏はじわっと暑かったりと、熱の影響がでてしまうように、間に空気の層があっても、じんわりじわじわと、熱移動の影響を感じてしまうのです。
 
どうせ影響が出てくるなら、辛いのではなく、優しい感じが一番。
夏でも冬でも、どちらも居心地が良い感じ。

そこで、今回選んだ樹種が役に立ちます。
以前、サロンで使っていたテーブルの樹種はタモです。 ヒーリングの邪魔をせず、頑丈さもあって、多少暴れるけれど、これはいいなとの思いからを選びました。
今回のは、タモよりも、ずっとふわっとしていて、柔らかいものです。

手で触れたときの柔らかさ、それに熱を吸い込んだり戻ってくる感じは、指先や手のひらでも十分な心地好さがあります。
この肌当たりの柔らかな感じが、四季布団との組み合わせでどうなってくるかが、施術ベッドの寝心地の重要なポイントになります。

施術ベッドが完成してからすぐに、短時間の寝心地チェックはしており、十分な性能を発揮があり安心していたのですが、しっかりと、ぐっすり眠るような、ある程度時間をかけたチェックまでは、できていませんでした。

昨日時間がとれたので、どこまでリラックスできるのだろうかと、少し眠くなったときにチェックをしてみました。

簡単なテストを元に、ある程度の想像は、これくらいだろうとしていたのですが、肌当たりの柔かな感じは勿論のこと、音の吸収具合が大きいことと、なんといっても体温の戻り方が柔らかくて、ただ寝ているだけでも、とっても穏やかな気持ちになれるものでした。
 
そして肝心の寝心地です。

チェックのつもりでいたのに、落ちるだけ落ちるようなとても深い睡眠がとれてしまい、すっきり目覚めたときに、使ったことはないけれど、これってなんだか睡眠薬みたいだなーー と、一人で頭のなかで突っ込みをいれつつ起き上がりました。
  
 
この睡眠薬みたいだった マット + マットを支える台部分 の組み合わせに、施術の際は、更に 体と心がリラックスするヒーリングを重ねていきます。
 
ヒーリングだけもで、リラックスして眠くなるのに、一体どんな感じになるんだろうと想像してみたら、私がそれを受けてみたくなりました(笑)
 
 
誰か施術してくれないかなあ・・・・・・ちょっと遠い目・・・・・・(笑)

追伸:

エアウィーヴのHPで製品採用実績を先ほど改めて見たら、ザ・リッツ・カールトン東京のSPAベッドに、薄型ベットパッドとして使われているようです。
SPAとここは世界は違うかもしれませんが、利用される方の気持ちや状態を同じように考えて、同じように製品を採用された方が世の中にいることがわかり、なんだかとても嬉しい気持ちでいっぱいです⭐︎