それが、一体 どんなものか の前に、ガチガチになった筋肉が生まれる理由についての前説をほんの少々させていただきます。
セルフバランス機能って知っている方も多いと思うのですが、実に優秀。
何しろ、あれこれ感じて、色々考えなくても、ほぼ自動でそれをやりとげてくれるんです。
でも、これが優秀すぎて、自分で何かをしているかが、全くといっていいほど感知ができません。
例えば、こんなことがあったとします。
そのときに何が起きているかを、想像してみてください。
1)捻挫して、痛みが無くなって治ったと思っていたけど、完全ではないとき。
2)小指をタンスなどにぶつけて、痛みが引いて大丈夫だと思ったのに、完全ではないとき。
3)それに似たようなことがあったとき。
患部の痛みが引いて治ったと思ったのに、感知できる下限の痛みは残り、本当の意味での完治はまだだった、そんなときに、患部が痛くないようにと、反対側の足に体重がかかるように、自動で調整してくれています。
歩くときも、走るときも、無意識にそうしてくれるので、患部の回復にとても役に立ちます。
ただ、自動すぎて、どこがどの程度悪いかについては、とても気が付きにくくなります。
え? これまで、そんなことが一度もないから、全く関係ないし大丈夫?
そんな方も、こちらの簡単なテスト をしてみてください。
体は凄く正直なので、自分では覚えていないようなことからくる、小さな違いが見つかるかもしれませんので、よかったら実施してみてください。
で、本題に戻りますが、この優秀な機能は、原因がなくなるまで働き続けます。
そう、原因が無くなるまで、常に、休むことなく、実直に働き続けてくれるんです。
夜くらい休めばいいのに、休まないんです。
原因となる部位の反対側が頑張っている間に、理想の道を進み、早々に患部が完治してくれればいいのですが、改善しないと一体どうなるかというと、無意識な調整がずっと効いたまま、時が経過します。
そうなると、頑張っていた反対の部分などが次第に疲れてくるので、更にその部分を別の部位でカバーしようとして、カバーの連鎖が始まります。
そしてそれが どんどん進みます。
そんなことが、年の単位で続くとどうなるかというと、筋肉や腱は疲れ果て、まるで硬い木や鉄板のようにガチガチになり、押しても、揉んでも、ストレッチしても柔らかくなることがなくなります。
マッサージする人に、ついつい強い揉みで、とか、ぐいぐい押してと、リクエストしたくなる場合は、結構近い状態かもしれません。
また、長い時間をかけず進む場合もあるようです。
それは転倒や、強い外力が生じた事故などの場合。
そんなときには、ごく短期であっても、そうなることもあるようです。
では、どこにそれらが出やすいかというと、特に脛(すね)や脹脛(ふくらはぎ)や、膝周りです。 こちらは、立つ、歩く、座るでよく使われる部分なので、その傾向が出やすいようですね。 その次に腰や肩で、地面に近い方から次第に上に上がってきます。
ここまで読んでいて、もしかしたら「あれ? 自分の今のこれのことかな?」と思う方も多いのではないでしょうか。
何をしても硬いままで、柔らかい頃を忘れてしまうほど、長くその状態にあるのであれば、その可能性はあります。
筋肉は基本的に、縮むか、伸びる(緩む) の二つの動きしかしません。
普段は縮んだり伸びたりを繰り返して、届いた信号の通りに動いてくれています。
しかし、あちこちが辛い状態が増すに従い、伸びてねと信号を受けても、それ以上に頑張って縮んでねが重なって届いていると、はいはいと簡単に伸びられなくなってきます。
そして、そんな状態が続くと、伸びる方向への動きが次第に鈍くなり、縮む方向の力が強いままに。
そう、それが酷くなると、硬い木や鉄のようにガチガチの状態に。
揉んでも、押しても、ストレッチしても変わらないときは、まさにそんな感じのときです。
そこに、普通の凝りなら緩んくれる、氣のようなエネルギーで、緩んでもいいよと、緩む信号を送っても、信号を受け取った先が混乱していて、僅かにしか効果が現れません。 伸ばしても緩めても変化が少なく、どうにかならないかなと、あらゆる方法でチャレンジしてきましたが、昨日、ついにその対応策が掴めました。
縮む信号、伸びる信号を、不規則極まりないリズムで、これでもかというほど重ね、強力に送り込むのです。
すると、受信したものの先にある筋肉が、強く揺さぶられます。 揺さぶられているうちに、本来の動きが復活してくるんです。
その結果ガチガチになり、何をしても鉄のような硬さを持った筋肉が、綺麗に緩んでくれるようになりました。
長い間、固まり続け、まるで拘縮したかのような筋肉や腱が緩むと、各部のバランスが戻しやすくなり、セルフバランス機能が再び、その素晴らしい力を存分に発揮していくと、世界がまた変わっていきます。
最近眠りがとても浅くて困っていて、検査をしても異常はなく、原因が全然分からないという場合にもぴったりですが、私は交通事故でついて、長年取りきれなかったものが、穏やかに伸びてくれて、久しぶりの気持ち良さで溢れています。
妙な負担がない状態は、体との会話がとてもしやすくなるので、そんなところもいいところですね。
本来の自分らしい、小さな子供の頃のような、体が軽い感覚を取り戻してみたくなったときに、長い時間をかけて、辿り着いた、このコツを、未来を作るのに使ってもらえたら、とても嬉しいです。