「運動してくださいね」 「できれば 1日 XXXXX 歩」
お医者様や指導する方から治療の際に、そう伝えられたら、実行しないといけないと思いますよね。
だって、専門家の言葉だし、治るために自分に必要なことのアドバイスをしてくれたんだから、やっぱり守らないと、と思うことが多いと思うのです。
確かに、運動が全然足りなかったら、運動はある程度必要だと思うんです。
人間は、植物ではなく動物で、動物と書くくらいだから、動かなすぎるのも問題ですものね。
でも、根が真面目であればあるほど、伝えられた歩数や設定が絶対に必要だと思い込み、何が何でも、最初に指定された歩数を歩き切ろうとしがちです。
四季の存在
春や秋なら穏やかな気候で、運動するにも過ごしやすいのでいいとは思います。
でも、夏や冬で暑さ寒さが厳しいときに、そこまでする必要があるのかなと感じることもあるのではないでしょうか?
もちろん、夏は早朝や夜にしたり、冬は日中にするなどして、時間を変えればできるかもしれませんが、「歩かないと治らない、歩かないと大変なことになる」と思い込んでしまうと、何が何でもアドバイスを守ろうとしがちになります。
特に、権威がある方からや、絶対的な信頼をしている方からの言葉は、とても重く感じて、せめて努力できることは、できる限りし続けようとしがちになります。
それは、悪いことではないのですが、肉体は限界があります。
年齢が高くなるほど、疲れがたまりやすくなりますが、歩き疲れてしまっても、言いつけを守ろうと頑張り続けるとどうなるでしょうか。
運動を続けたら、体は次第に変わってきます。
だから、歩数がずっと同じままで良いとは思えません。
最初のアドバイスをいただいたときの前提が、運動をしなさ過ぎた時のものならば、運動をある程度続けたあとでなら、それ以降に必要とされる運動量も変わるでしょう。
でも、何も確認もせずに、盲目的に最初の指定値を守ろうとしていたら、どうなるでしょうか。
疲れているのに守らないと、と、無理に無理を重ねて、歩き続けていたらどうなるでしょうか。
健康になるためにいただいた、最初のアドバイスが、逆の作用をしてしまうことに繋がりかねません。
運動すること自体はとてもいいと思うのですが、変に盲目的にならずに、どうかご自身の体の状態を時々チェックしてもらって、アドバイスを変えてもらってくださいね。
今日は、随分昔に、疲れ果てた体に鞭を打って、言われたことを真面目に頑張っているお客様のことを、ふと思い出したので書いてみました。
これを、なんで思い出したかというと、お医者様とは違う、随分優しいアドバイスなんですねというようなことを、最近言われたからです。
私のアドバイスは、その時を改善するのに、一体どんな動きをしたらいいかを体に訊いて教えてもらうものです。
そしてその内容を、施術が終わったときに「こうしてくださいね」と動作を伝え、何度も真似して繰り返していただき、動きの小さな補正をしつつ、効果のある動きをしっかり覚えていただきます。
そして、そのときの負荷の具合を体に味わってもらい、これはどの程度続けるといいの? ともう一度体に訊ねます。
すると、長くても10日間というような感じで答えが返ってきて、それをお客様に伝えます。
毎日の回数も、当然、お体の状態によって異なるのですが、朝3回と寝る前に5回とか、毎日、6回を朝昼晩で3セットとか、回数自体もそう多いものではないことが多く、タイトルにあるように、「え、こんな感じでいいんですか? 期間もそれだけで?」というような言葉がでてきます。
それくらい軽い動作ですが、体が育つために必要なコツを、体に教えてもらい、しっかり覚えてもらうから、そう長く続けずに済みます。
逆に言うと、体は思ったよりも、早く変わってくれるということ。
「長く続けないと変わらないんだ」と思うことも、実は思い込みだったりします。
どんな人も、動けばちゃんと変わっていきますので、体の状態を把握することに注意をしながら、自分の体が今どんな感じなのかなと、体を見つめてみてください。
すると、今の体はこんな感じですと、お医者さんや指導者の方にしっかりと伝えやすくなり、伝え方が明確な分、それまでと違うアドバイスや、もしかしたら、もうしなくてもいいですよ、という言葉をいただけるかもしれません。
なんにせよ、疲れが溜まったら、絶対に無理をしないでください。
運動した先にある、本当の目標は「健康」な状態ということだけは忘れないでくださいね!!