新しい知識を得ると、それを自然と使いたくなります。
その知識が世界を紐解く鍵となる気がするので、当然といえば当然ですよね。
例えば、こんな感じ。
法律を深く知っている人は、すべてのことを法律的に解釈したくなるし、
物を作るのが好きな方は、どうやってそれを作ったかという目で自然と見ています。
料理が好きな方は、どんな風に作ったかがとても気になるだろうし、
音楽に強い方は、耳にしたり、体で味わった音楽のことが気になるでしょう。
そんな風に、自分の気になっている部分が異なると、同じところに居て、同じものを見聞きしても、感じるポイントが違ってきます。
それはそれで、ごく普通のことですが、そこで、大切なのは決めつけをしないこと。
身につけた知識に、感じたことを無理やり落とし込むと、なんとなくそれで決着が付いた気がして楽になるので、受信感度がまだ荒いときに、ついつい、そうしがちになります。
途中で、あれ違うのかもと気がつけば良いのですが、思い込みが強い人や やや激しい傾向がある場合、決着をつけた途端に、それが正しいものだと認識をしてしまうことに。
料理なら、自分で作って再現することで、味わいが違うと、あれ違うなと、自分で気がつけるのですが、感覚的なことは、それがどうしても難しい傾向にあります。
これはこれ、あれはあれ。 と思っていることが、 これはそれであったり、あれはそれであったりするのが正しいのに、気がつかずに違う思い込みをしていたらどうなるでしょうか?
本質からどんどん離れた経験を、積み増してしまうことになります。
それを繰り返すと、感度が減ってきます。
思い込みによる思考が優先され続けると、感度を大切にすることがなくなるから、どんどん鈍くなってしまうのです。
人の基本性能が、省力化が本当に好きなので、育てれば伸びますが、使わないと一気に退化してしまいます。
感度が鈍くなると、正解を得難い状態となるので、もし、あなたが、新たに習ったことや、新たな知識で、何かをついつい決めつけしたりすることがあったら、その点に注意をしてみてください。
決めつけや、思い込みがなくなれば、本当のことが、どんどん理解できるようになります。
子供の玩具で、型に嵌める可愛い玩具がありますが、形が近しいものを、近しいからといって、無理やり型に嵌めなくていいんです。
そのものを、それぞれ、しっかりと味わうことが、何よりも大切です。
もし、簡単にこれと決めつけたり、これはこれだとの思い込みが強い傾向がご自身にあったら、そっか、これからは、もう少し、じっくり見てみよう、味わってみようという風に、意識を変えてみてください。
たったそれだけのことですが、しっかりと味わうと、微妙な違いがわかり、わかってくる分、感度が次第に上がってくるのを感じることでしょう。